【醸す人ファイル2】ラーモレ ディ ラーモレ

イタリアワインの代名詞と言えばキャンティですがキャンティとキャンティ・クラシコは名称は似ていても別物なのだそうです。
19世紀にキャンティはヨーロッパで人気が急騰し、まさにキャンティと言う名が付いていれば売れるという時代となりました。その結果、安い価格で品質の低い、名前だけのキャンティが多く出回ってしまうようになってしまったため、一部の伝統的な生産者がキャンティ・クラシコの組合を結成し、1996年にはキャンティD.O.C.G(組合)から独立した、という経緯があるそうです。

キャンティ地区(Chianti D.O.C.G.)
 一部の生産者を除いて、安い価格、低品質の生産者が多い

キャンティ・クラシコ地区(Chianti-Classico D.O.C.G.)
 1996年に独立したキャンティ・クラシコDOCGとしてイタリア政府より認定されています。
(フィレンツェからシエナの丘陵エリアに、細かく9地域に分かれています。)

今回ご紹介するのは、そのキャンティ・クラシコの9地域の中の一つ、グレーヴェ・イン・キアンティ地区のラーモレの丘にある「LAMOLE di LAMOLE(ラーモレ ディ ラーモレ)」です。

LAMOLE_3

ラーモレとは、この土地の名前であるとともに、この地で発見されたサンジョ ヴェーゼの遺伝子の名前。ラーモレ・ディ・ラーモレとは、サンジョヴェーゼ のオリジナルという意味を込めて付けられた名前です。

この土地は、風通しが良く、湿気がこもらない乾燥した絶好の場所です。また斜面の為、水捌けも良く、すっきりと伸びた心地良い酸はこの環境から生ま れます。標高350~500mの位置に47haを所有しています。この地は、キアン ティ・クラシコも中でも、最も標高が高いエリアです。

土壌はガレストロ土壌1ヶ所、粘土質・砂・石から構成された土壌2ヶ所の合 計3つのパーセルから成り立ちます。平均樹齢は約20歳。しかしながら、中に は70歳を越える老木もあります。春と秋には適度な降水量があり、冬は寒冷、 夏は温暖になるのが特徴です。このエリアはアペニン山脈北部から吹き込む風 によって寒暖の差が激しく、その為、葡萄は糖とポリフェノールのそれぞれが豊かで、美しい酸味のあるエレガントなものとなります。

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トップ写真のアンドレア・ダルディン氏が2006年から醸造担当になりました。彼は、引退した前任のH.パリアーニ氏の元で、約20年間、共に醸造を務めたスペシャリストです。サンジミ ニャーノ出身で、父親はヴェルナッチャを作る葡萄栽培家です。彼の5人の兄 弟は、現在も全員ワインビジネスに従事している、まさにワイン一家です。幼少のころより父の仕事を手伝っていたため、ワインの仕事が体に染み付き、彼にとって、まさにこの仕事は天職と言えま
す。

イベントで実際に飲みましたが、嫌な酸味ではなく(実はワインの酸味って個人的にそんな得意ではないんです)、とてもバランスが良い印象でした。
今後の開催イベントはトップページからご確認ください。
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