イタリアワインの基礎辞典|イタリア中部②

こんにちは。
CAMOSスタッフのNAOです。

前回はイタリア中部でもトスカーナ州に特化してお話ししました。
サンジョヴェーゼという黒ブドウ品種を主体にして造られるデイリーに楽しめるワインや高級ワイン、そしてワイン法に縛られるず国際品種を使って造られる高級ワインまで盛りだくさんでした。

今回はイタリア中部、ウンブリア州から始めます。

イタリア地図

あまり知られていないワインが多いですが、どのワインも個性豊かで面白いです。

最後まで宜しくお願いします!

目次

⑩イタリア ウンブリア州のワイン

海に接していない小さい州ですが、大きな湖と多くの川があるため、水源に恵まれていて、緑あふれる自然豊かな州です。

ウンブリア州で代表的なワインを2つご紹介します。

ワイン名Orvieto DOC(オルヴィエート)
品種グレケットやトレッビアーノなどの白ブドウをブレンド
その他甘口から辛口まで様々。シンプルな味わいが多く、気軽に楽しめる白ワイン。
ワイン名Montefalco Sagrantino DOCG(モンテファルコ・サグランティーノ)
品種サグランティーノ(黒ブドウ)100%
その他果皮の厚いサグランティーノから造られるワインはタンニンが豊かで力強い赤ワイン。パッシートスタイル(ブドウを陰干しさせる事で果実味を凝縮させる方法)もあります。

ウンブリア州のワインはあまり見かけないので、私自身も数回しか飲んだ事がありませんが、出会った際は飲んでみたいワインです。

⑪イタリア マルケ州のワイン

あまり日本では知られていませんが、アペニン山脈とアドリア海に挟まれたマルケ州は海の幸、山の幸、両方楽しめる食が豊かな州です。

マルケ州で代表的なワインを2つご紹介します。

ワイン名Verdicchio dei Castelli di Jesi DOC(ヴェルディッキオ・デイ・カステッリ・ディ・イェージ)
品種ヴェルディッキオ(白ブドウ)主体
その他しっかりとした酸がある白ワイン。シンプルでフルーティなスタイルから瓶熟成する深みのあるタイプまで様々。
ワイン名Conero DOCG(コーネロ)
品種モンテプルチアーノ(黒ブドウ)85%以上、残りはサンジョヴェーゼ(黒ブドウ)
その他古代ローマ時代、「アドリア海沿岸でつくられたワインの中で最も優れている」と記されたと言われる力強い赤ワイン。

ウンブリア州と同じくマルケ州のワインもあまり見かけませんが、個人的には食事と合わせて楽しみたいワインです。

⑫イタリア ラツィオ州のワイン

イタリアの首都、ローマを州都とするラツィオ州は歴史を感じる建物などが今も残っており「永遠の都」と呼ばれるいます。

ラツィオ州のワインを2つご紹介します。

ワイン名Frascati DOC(フラスカーティ)
品種トレッビアーノやマルヴァジアなどの白ブドウをブレンド
その他マルヴァジアによる草花の香り、爽やかで気軽に楽しめる白ワイン。
ワイン名Est! Est!! Est!!! di Montefiascone DOC(エスト!エスト!!エスト!!!ディ・モンテフィアスコーネ)
品種プロカニコやロッセットなどの白ブドウをブレンド
その他おもしろいワイン名には言い伝えがあり、大司教が従者に「美味しいワインがあるお店の扉に「Est」と書いて欲しい」と指示したところ、このモンテフィアスコーネという地には美味しいワインが溢れていて「Est」と書きまくった。というお話があります。すっきりでシンプルな味わいの白ワイン。

どのワインも気軽に楽しめるワインなので、是非、飲んで頂きたいです。

⑬イタリア アブルッツォ州のワイン

「人間より羊の方が多い」と言われるほど、山岳地帯が多く、平野は1%しかない自然豊かな州です。

アブルッツォ州のワインを1つご紹介します。

ワイン名Montepulciano d’Abruzzo DOC(モンテプルチアーノ・ダブルッツォ )
品種モンテプルチアーノ(黒ブドウ)主体
その他果実味もタンニンも豊かな赤ワイン。シンプルなワインから熟成させて楽しむワインまで様々。

お手頃価格のワインもたくさんありますので、是非、飲んで頂きたいです。

⑭イタリア モリーゼ州のワイン

小さいモリーゼ州は昔、アブルッツォ州でした。
そのため、ワインや食においてアブルッツォ州と共通点が多く、知名度はやや低い州です。

ここでは代表的な品種を1つお伝えします。

品種Tintilia・ティンティリア(黒ブドウ)
その他収量が少なく、見捨てられた時期もありましたが、品質が認められて、モリーゼ州の代表的な土着品種となりました。

果実味、タンニンしっかりのワインルドなティンティリアの赤ワイン、私も飲んでみたいです。

最後に

いかがでしたか?
それぞれの州に個性があり、様々な品種でワインが造られているので、飲み比べても楽しそうですよね。
また歴史的な面白い物語もあり、知れば知るほどワインを美味しく飲めそうですね。
リーズナブルなワインも多いので是非、デイリーワインとしても楽しんで頂けたらと思います。

今回でイタリア中部が終わりまして、次回からイタリア南部になります。

太陽のイメージがあるイタリア南部ではどんなワインが造られているのでしょうか。

次回もお楽しみに!

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この記事を書いた人

CAMOS TOKYOスタッフのNAOです。
【JSA認定ワインエキスパート / WSET LEVEL3 / チーズプロフェッショナル】
ワインに興味はあるけど、難しそうだからちょっと…という方がワインの世界に飛び込むきっかけとなる記事 & ワイン会のお手伝いが出来ればと思ってます。

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