海のワイン|海産物と合わせてほしい!アルバリーニョ(Albarino)から作られる爽やかなワイン

こんにちは。CAMOSスタッフのNAOです。

今までnoteで書いていたブログがCAMOSブログに移動になりました。
これからも読んでいただけると嬉しいです。宜しくお願いします!

赤ワイン、白ワイン、ロゼワイン、最近はオレンジワイン、この辺りは知ってる方が多いのではないでしょうか?
※オレンジワインについては後日、じっくり語りたいと思ってます。

では、皆さん”海のワイン”はご存知でしょうか?
こちらは聞いた事の無い方も多いかと思います。

今回は夏に向けて、海のワインについて学びましょう。

目次

海のワインとは

結論から言ってしまいます。

海のワインとはスペインのリアス・バイシャス地方でアルバリーニョ(Albarino)というブドウ品種を使って造られる白ワインの事です。

「???」ですよね笑

1個ずつ紐解いていきましょう。

リアス・バイシャスはブドウ栽培に不利な土地?

リアス・バイシャスとはスペインにある地方名です。

リアス・バイシャスの位置

初めにヨーロッパの地図でスペインの位置を確認しましょう。

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ヨーロッパ地図

フランスの斜め下、お隣がポルトガルの海に面した場所にスペインは位置します。

この面してる海は大西洋になります。

では次にリアス・バイシャス地方はスペインのどこに位置するのでしょうか?

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スペイン地図

リアス・バイシャス地方はガリシア州にあります。

ポルトガルの上、大西洋沿岸に位置します。

地図で見てもわかるように、狭い湾が複雑に入り込んだリアス式海岸になります。

ガリシア語で”リアス”は”入江”、”バイシャス”は”南部”の意味があり、「ガリシア州の大西洋沿岸、リアス式海岸南部」となります。

海のワインと呼ばれる理由の1つは、海沿いの地域で作られるからなんですね。

リアス・バイシャスの気候

リアス・バイシャスは温和でじめじめした気候になります。

海風の影響もありスペインの中でも涼しい気候です。

そして最大の特徴が、大西洋の海流の影響で雨が多いことです。

スペインの気候は暑くて乾燥してるイメージを持ってる方も多いかと思います。

それはスペインの夏の中央部のイメージが強いからだと思います。

スペインの中央部は山に囲まれているため、海からの影響がほとんど無く、夏は非常に暑く、降水量も少なくなります。

ではここで問題です。

ブドウ栽培において大敵は何だと思いますか?

正解はです!!

雨による多湿で菌はどんどん繁殖して、ブドウは病気に襲われます

そして病気になったブドウは果実の風味を失います。

という事はリアス・バイシャスは…

ブドウ栽培に向いてない!!!

という事になります。

海のワイン=アルバリーニョ(Albarino

冒頭の結論でお話ししましたが、ブドウ品種はアルバリーニョになります。

リアス・バイシャスで栽培しているブドウの約90%以上がアルバリーニョです。

このアルバリーニョにも雨対策があります。

アルバリーニョは小粒で果皮(ブドウの皮)が厚い白ブドウ品種です。

雨対策では果皮が厚い事はとても大切です。

菌類の病気にかかりづらく、ブドウの破裂の危険も少なくなります。

他にもあったアルバリーニョ(Albarino)が雨に負けない理由

アルバリーニョ栽培が雨に負けない理由は他にもあります。

土壌

リアス・バイシャスの土壌は花崗岩質土壌になります。

花崗岩質土壌は粒が大きいため水捌けが良いです。

水捌けが悪いと根腐れを起こしてしまいます。

雨の多いリアス・バイシャスでは水捌けの良い土壌はとても大切です。

仕立て

リアス・バイシャスではブドウを棚仕立てで栽培しているところが多いです。

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棚仕立て

高い位置でブドウを育てている事が写真からわかりますでしょうか?

これにより風通しが良くなり、菌の繁殖を防ぎながらブドウを栽培出来るのです。

アルバリーニョ(Albarino)のワイン

アルバリーニョから造られるワインの特徴を見ていきましょう。

一言で言うと”爽やかなワイン”です。

香りはレモンやグレープフルーツなどの柑橘系がメインになります。

生き生きとした酸が魅力的な爽やかなワインです。

果皮が厚いため、余韻に苦味を感じるのも特徴的です。

おすすめワイン1|Laxas, D.O. Rías Baixas(ラサス)

生産者:Bodegas As Laxas(ボデガス アス ラサス)

余韻に感じる酸味と塩味がたまらない!海を感じるワインです。

時間が経つにつれてより落ち着きのあるエレガントなワインになるため、開けてから2~3日お楽しみ頂けると思います。

おすすめワイン2|Ajimu Wine Albarino(安心院ワイン アルバリーニョ)

生産者:安心院葡萄酒工房
生産地:日本 大分県

キンモクセイのようなうっとりするアロマティックな香り。飲むとしっかりとした酸味、フレッシュな味わい。香りと酸味のバランスが素晴らしいワインです。

合わせるならやっぱり海の幸

海のワインと呼ばれる理由のもう1つは「海産物に合う」から。

リアス・バイシャスのワインは、海風の影響からか塩のような海を思わせる風味があります。

また、ヨード香(磯や海藻を思わせる香り)が感じられ、これらがとても海産物に合うんです。

リアス・バイシャスがあるガリシア州はタコの産地。

是非、タコのお料理と合わせて欲しいです。

まとめ

なぜリアス・バイシャスのワインが海のワインと呼ばれるのでしょうか?

まとめてみます。

①産地(リアス・バイシャス)が海の近くに位置する。

②ワインに塩のような海を思わせる風味がある。

③リアス・バイシャスのワインにはヨード香を感じる。

ワインの酸味や塩味が魚介と相性抜群!!

海沿いで雨に負けずに育てられた「海のワイン」、ぜひお楽しみください。

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この記事を書いた人

CAMOS TOKYOスタッフのNAOです。
【JSA認定ワインエキスパート / WSET LEVEL3 / チーズプロフェッショナル】
ワインに興味はあるけど、難しそうだからちょっと…という方がワインの世界に飛び込むきっかけとなる記事 & ワイン会のお手伝いが出来ればと思ってます。

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