こんにちは。
CAMOSスタッフのNAOです。
先日、長野県上田市にある椀子(まりこ)ワイナリーという、シャトー・メルシャンが立ち上げたワイナリーを訪問して来ました。
ワインも美味しく、学びもとても多かったので、ご紹介します。
写真たっぷりですので、最後までお楽しみください!
椀子ワイナリー
地元の方々の協力を得ながら、荒れ果てた桑畑をブドウ畑へ転換、2019年 椀子ワイナリーが誕生します。
「日本庭園」のような上品で調和の取れたワイン(フィネス&エレガンス)を目指してワイン造りを行っています。
また、椀子ワイナリーはブドウ栽培からワイン醸造まで全てを見せるワイナリーとなっていて、ガラス越しからいつでもワインの醸造施設を見て楽しむ事が出来ます。
ワイン造り
自然環境や人々へ配慮したワイン造り(持続可能なワイン造り)を行っています。
また、美味しいワインを造るためのこだわりも教えて頂きました。
ブドウ栽培
写真では伝わりづらいかもしれませんが、こちらのブドウ畑は斜面に沿って植えられています。
これにより水が流れ、水捌けが良くなるため根腐れなどの防止になるそうです。
剪定といって、枝をカットしてブドウの樹のバランスを整える作業があります。
写真をよく見るとカットした枝が地面に落ちている事がわかります。
枝を燃やすと炭酸ガスが発生してしまうため、その作業は行わず地面に落としているそうです。
また、枝の腐食により水捌けが良くなる利点もあるそうです。
土壌は強粘質土壌という硬い土壌になっているため、ブドウの根は伸びにくく、ブドウにはストレスとなるそうです。
そして、この場所は標高650mと高く、日中と夜の気温差が大きいそうです。
これによりブドウは昼間は頑張って糖分を造り、夜はしっかりと休んで糖分を蓄積させるため、美味しいブドウとなります。
また、この場所は風が強く吹くため、ブドウにストレスを与えているそうです。
椀子ワインはこれら土壌、風、標高のテロワール(風土)が表現されています。
私も大好きな椀子ワイナリーのシラーという黒ブドウ品種から造られるワインについてご紹介します。
シラーワインの特徴として胡椒の香りがあります。
これはブドウ由来の「ロタンドン」という化合物によるものです。
ロタンドンが多い程、胡椒の香りが強く、シラーの特徴が表現されます。
では、ロタンドンはどのような状況で増えるのかご説明します。
1つは冷涼な気候、2つ目はブドウがストレスを感じた時に増えるそうです。
椀子ワイナリーの場所は標高が高く涼しいです。
また、強粘質土壌により根が伸びづらいストレス、強風によるブドウに与えられるストレスがあります。
これらの理由から、椀子ワイナリーのシラーはロタンドンを多く含み、胡椒でも白胡椒の香りが強い素晴らしいワインとなるのです。
ワイン名:椀子シラー2014
テイスティングコメント:しっかりと香る白胡椒、獣や樽のニュアンスもある素敵なワイン。
是非、飲んで頂きたいオススメワインです。
ワイン醸造
こちらはブドウを選果して、除梗、破砕する機械です。
選果は傷んでるブドウを弾く作業、除梗は細かい枝を除く作業、破砕はブドウを軽く潰す作業になります。
こちらよく見ると、選果が2回あります。
除梗前の房の状態で選果した後、除梗後の粒の状態でも選果しています。
状態の良いブドウだけを使ったワイン造りを行っている事がわかります。
2階で選果したブドウは1階へ自然の重力で降ろします。
これを「グラヴィティ・フロー」と言います。
ポンプを使った移動はブドウの擦れなどがあるため、グラヴィティ・フローを採用し、ブドウへの衝撃を抑えています。
ワインを寝かせる部屋になります。
加湿器を常備して、湿度75%、温度18度をキープしています。
オススメワイン
先程、シラーのワインをご紹介しましたが、もう1つご紹介します。
ワイン名:椀子カベルネ・フラン ロゼ
テイスティングコメント:酸味が高く爽やかなロゼワイン。
桜を見ながら、外で楽しむにはぴったりのワイン。
少し芽が出てました!
まとめ
ブドウ栽培と醸造、オススメワインとご紹介しましたがいかがでしたか?
どの部分にも美味しいワインを造るこだわりがある事、そしてブドウ畑も醸造設備もとても綺麗で素敵なワイナリーです。
まだまだお伝え出来ていない事がたくさんあるので、是非、実際に訪問して楽しんで頂ければと思います。
最後までありがとうございました!
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