緑のワイン|昼下がりから楽しめる若々しいワイン

こんにちは。CAMOSスタッフのNAOです。

第1回 海のワインはお楽しみ頂けましたでしょうか?

第2回は”緑のワイン”です。
”海のワイン後編”のような感じで進めていきますので、まだ読んでいない方は、是非、第1回から読んでみて下さい。

それでは、緑のワインを始めます!

目次

緑のワインとは

今回も結論からスタートします。

緑のワインとは
ミーニョ地方を中心に造られる、”ヴィーニョ・ヴェルデ”と呼ばれる白ワイン。

難しい感じがありますが、大丈夫です!
1つずつ見ていきましょう。

ミーニョ地方

ミーニョ地方はポルトガルにあります。

位置

まずはヨーロッパの地図でポルトガルの位置を確認しましょう。

スペインのお隣、大西洋に面した場所になります。

ヨーロッパの地図

では次にミーニョ地方はポルトガルのどこに位置するのでしょうか?

ポルトガルでも最北部、スペインとの北部国境に位置します。
また大西洋に面している事もわかります。

ポルトガルの地図

ミーニョ地方は海のワインでご紹介した、スペインのリアス・バイシャス地方とも近いです。

気候

リアス・バイシャスとの位置関係からもわかるように、気候は似ています。

雨が多いです。
そして緑豊かな自然が広がるのです。

!!!
さっそく1つ出ました。

緑のワインの理由①

緑豊かな自然で育ったブドウから造られるワイン

ワインの特徴

次にミーニョ地方で造られるワインの特徴を見ていきましょう。

早熟ブドウを使う製法

ミーニョ地方では、ブドウの完熟を待たずに収穫し、ワインを造るスタイルが長年定着しています。

お気づきでしょうか?

緑のワインの理由②

完熟していないブドウ=緑のブドウでワインを造る

高い酸味

完熟してない果物を食べて「酸っぱい!!」と思った事はありませんか?

ワインも同じです。

完熟してないブドウから造ると酸味がとても高いワインになります。

微発泡と甘み

酸味が高いワインは飲みづらいと思う方がたくさんいらっしゃると思います。

その対策として、ガスを注入して微発泡にしていたり、甘みを加えてオフドライ(中辛口)にして飲みやすく工夫する事があります。

低アルコール

ワインにはアルコールが含まれていますよね。

アルコールはブドウの糖分が分解されて造られます

ブドウに酵母菌を加え、糖分をアルコールと炭酸ガスに分解します。
この作業(アルコール発酵)によりワインにアルコールが生まれるのです。

完熟していないブドウという事は、アルコールに分解出来る糖分が少ないですよね。
なので、アルコール度数は低くなります。

また、アコール発酵が終わって、炭酸ガスが抜け切る前に瓶詰めをして、微発泡のワインにする事もあります。

総合すると、緑のワインと呼ばれるもう1つの理由が見えてきます。

緑のワインの理由③

早飲みタイプ=若い段階(緑の段階)で楽しむワイン

熟成させて飲むというよりは、フレッシュな状態を楽しむ、早飲みタイプのワインといえますね。

ヴィーニョ・ヴェルデ(Vinho Verde)

このミーニョ地方で造られるワインには「Vinho Verde(ヴィーニョ・ヴェルデ)」という呼び名があります。

名前の由来

日本語にしますと、
「Vinho(ヴィーニョ)」は「ワイン」、「Verde(ヴェルデ)」は「緑」や「若々しい」という意味になります。

この呼び名はポルトガルのワイン法で決められています。
・ミーニョ地方で収穫したブドウでワインを造ること
・法律で定められブドウ品種でワインを造ること
などなど様々な条件をクリアしたワインに限り、ワインボトルのラベルに「Vinho Verde」と記載出来るのです。

簡単に言うと、
緑のワインが飲みたかったら、ボトルに「Vinho Verde」と書かれているワインを買いましょう!
と言う事です。

品種

軽く品種についても触れたいと思います。

海のワインは、「アルバリーニョ」が主体でしたが、緑のワインは地元のいろいろな白ブドウ品種をブレンドして造られる事が多いです。

【地元の白ブドウ品種】
ロウレイロ
アリント
アルヴァリーニョ(Alvarinho)
などなど

アルヴァリーニョはスペインのアルバリーニョと同じです。
※ポルトガル語とスペイン語の違いになります。

例外

“モンサン・イ・メルガッソ”
ワインの資格をお持ちの方、おまじないのように覚えましたよね。

地図で示したモンサン・イ・メルガッソ”という場所ではアルヴァリーニョだけで、上質なヴィーニョ・ヴェルデを造ります。

モンサン・イ・メルガッソの位置

地図を見るとわかるかと思いますが、やや内陸に位置するため、海からの影響が少なくなります。
と言う事は、じめじめした湿度がやや少なく乾燥しています。
その他にも標高の高さなどの関係もあり、ブドウの生育に適しています。

そのため、ブドウを完熟させて、樽の香ばしい風味も効かせた複雑味のあるヴィーニョ・ヴェルデを造る生産者もいます。

ワインのご紹介

私のオススメ「ヴィーニョ・ヴェルデ」をご紹介します。

オススメワイン① | Solar de Serrade, Alvarinho, D.O.Vihno Verde(ソラール デ セラーデ アルヴァリーニョ)

生産者:Sociedade Agricola Vinho Alvarinho de Moncao.Lda.(ソチエダード アグリコーラ ヴィーニョ アルヴァリーニョ デ モンサオ)

華やかな香り。
口当たりは優しくフルーティながら、余韻でしっかりとした酸味とミネラルが味わえる。
バランスが素晴らしいワイン。

オススメワイン② | Soalheiro Reserva(ソアリェイロ・レゼルヴァ)

生産者:Soalheiro(ソアリェイロ)

高い酸味とパイナップルのような完熟した果実味。
樽の香ばしいニュアンスもあり複雑で飲みごたえのあるワイン。

合わせる食材

爽やかなワインが多いので、いろいろなお食事と合わせやすいのですが、オススメする食材は
いわし”です!!

ポルトガルは”いわし祭り”と呼ばれるイベントがあり、生活にいわしが密着しています。

えっ??いわし料理??作るの??
って思いますが、大丈夫です。

スーパーで売っているオイルサーディンの缶詰を温めてアヒージョはいかがでしょうか?

ポルトガルの食文化を楽しみましょう。

まとめ

緑のワイン(ヴィーニョ・ヴェルデ)とは…

  • 地元のブドウを早めに収穫し、ブドウをブレンドして造る白ワイン。
  • 酸味が高く、アルコール度数は低め
  • 微発泡やオフドライなどスタイルは様々
  • 複雑味や熟成を楽しむよりは早飲みを楽しむデイリーワイン
  • 例外で”モンサン・イ・メルガッソ”という場所ではブドウ品種はアルヴァリーニョだけ使い、複雑味のあるワインを造る

こんな感じでしょうか?

お仕事がお休みの日に、ランチからヴィーニョ・ヴェルデ(緑のワイン)を楽しんでみませんか?

次回

今回ご紹介しましたポルトガルは、コルクの産地としても知られています。

次回は”コルク”についてお話ししたと思ってますので、お楽しみに!

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この記事を書いた人

CAMOS TOKYOスタッフのNAOです。
【JSA認定ワインエキスパート / WSET LEVEL3 / チーズプロフェッショナル】
ワインに興味はあるけど、難しそうだからちょっと…という方がワインの世界に飛び込むきっかけとなる記事 & ワイン会のお手伝いが出来ればと思ってます。

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