アルザスワインとドイツワインを楽しむ

こんにちは。
CAMOSスタッフのNAOです。

10/7のCAMOS会は「アルザスワインとドイツワインの魅力」です。

なぜ、アルザスとドイツがセットなのでしょうか?

そもそも、アルザスとはどこに位置するのでしょうか?などなど

疑問にしっかりお答えした記事になっています。

こちらの記事を読んで、アルザスワインとドイツワインの飲み比べをより楽しんで頂けると嬉しいです。

目次

アルザスとドイツの位置関係

アルザスとはフランスにある地方名で、フランスとドイツの国境に位置します。

地図でアルザスとドイツの位置関係を見てみましょう。

アルザスとドイツの位置

地図からもわかる通り、アルザスとドイツはライン川を挟んでお隣同士にあり、とても近く、環境も似ています。

アルザスとドイツの環境

アルザスもドイツも基本的に冷涼な地域です。

厳しい寒さの中、さまざまな環境要因や対策によって、ブドウは成熟し、素晴らしいワインが造られています。

それぞれの環境要因と対策を見ていきましょう。

アルザスの環境要因と対策

フランス・アルザス地方

アルザスのブドウ畑はヴォージュ山脈という山脈の東側に広がります。

これには理由があります。

ヴォージュ山脈が雨混じりの偏西風からブドウ畑を守ってくれるからです。

そのため、ブドウ畑の環境は晴れの日が多く乾燥しています。

ブドウは雨によって病気になってしまう事がとても多いため、晴れの日が多いアルザスはブドウが病気にかかるリスクが少ないのです。

という事は、ブドウ栽培において化学肥料や農薬の使用が減らるという事に繋がります。

アルザス地方は有機栽培が広く行われています。

ドイツの環境要因と対策

ドイツ

ドイツのブドウ栽培地は川沿いに多くあります。

これにも理由があります。

1つは川面が太陽の光を反射してブドウの樹に降り注ぎブドウの成熟を助けます。

後もう1つは、川の流れにより空気も移動を起こし、霧からブドウを守ります。

これによりブドウは最大の日照を得て成熟する事が出来るのです。

アルザスとドイツの共通要因

アルザスとドイツ、共に最良の畑は急斜面にあります。

これにも理由があります。

1つはブドウの日照量が増えます。

太陽の光は角度をつけて空から差して来るので、傾斜の向きを合わせた斜面は日照量が増えます。

2つ目は雨を流します。

ドイツは夏が多雨になる事があるため、ブドウの大敵、雨が流れる事は重要です。

その他にもさまざまメリットがありますが、デメリットもあります。

斜面により機械が入れないため、手作業となります。

急勾配での手作業はとても大変ですし、作業員の費用がかかってきます。

話が少しそれますが、日本の急斜面のブドウ畑と言ったら、ココ・ファーム・ワイナリーですよね。

ココ・ファーム・ワイナリーのブドウ畑

見るだけで、畑作業の大変な状況がわかりますよね。

品種

アルザスとドイツ、共にリースリングという白ブドウ品種が最も広く栽培されています。

ニューヨーク州の記事でリースリングをご紹介しましたが、覚えてますか?

リースリング

耐寒性が強く、冷涼な気候を好む白ブドウ品種です。

高い酸味が特徴的で、ワインのスタイルは辛口から甘口まであります。

質の高いワインは数十年もの熟成に耐える事が出来ます。

寒さの厳しいアルザスとドイツにもピッタリの品種ですね。

ニューヨーク州を含め、アメリカワインにご興味のある方はこちらから宜しくお願いします。

ドイツのワイン

「ドイツワインは甘い」というイメージを持ってる方、多いかと思います。

なぜドイツワインは甘口のイメージかあるのでしょうか?

見ていきましょう。

甘口ワインのイメージ

初めに知って頂きたい事があります。

現在、ドイツで生産される約7割のワインは辛口・中辛口という事です。

甘口ワインより辛口ワインの方が多く生産されています。

では、甘口ワインのイメージが強い理由をお話しします。

実はこれも気候が関係しています。

寒いドイツではブドウを完熟させる事が難しく、生産者は必死でした。

そのため、完熟した糖度の高いブドウは重宝され、甘口ワインが多く造られていたのです。

冒頭でもお話ししましたが、現在はお食事にも合わせやすい辛口ワインの生産が多くなっています。

貴腐ワイン

ドイツを語る上で外す事が出来ないデザートワイン、「貴腐ワイン」です。

カナダワインをご紹介した際に、貴腐ワインについても触れているのですが、覚えてますか?

貴腐ワイン

ブドウに貴腐菌を発生させて、ブドウの水分を抜きます。

これにより甘いエキスが凝縮したブドウが出来上がります。

このブドウを使って造られるワインは、貴腐菌によるハチミツのような濃厚な甘味、そしてしっかりとした酸味、甘味と酸味の調和が素晴らしい極上のデザートワインとなります。

もっと貴腐ワインについて知りたい方、カナダワインにご興味のある方は是非、こちらの記事も宜しくお願いします。

CAMOSおすすめワイン

10/7のCAMOS会「アルザスワインとドイツワインの魅力」で、CAMOSがおすすめするワインが2種あります。

CAMOSおすすめワイン1は私も飲んだ事があり、素晴らしいワインです。

産地フランス・アルザス地方
品種ゲヴュルツトラミネール
テイスティング
コメント  
品種特有のライチを中心に、白いバラやキンモクセイを感じる華やかなワイン。
しっかりとした酸味が甘味を引き締めており、バランスが素晴らしい、優しいオフドライのテイスト。
【アルザス グラン・クリュ ゲヴュルツトラミネール フルシュテントゥム ヴィエイユ・ヴィーニュ】

CAMOSおすすめワイン2、ドイツのワインは私も飲んだことが無く、どんな味わいか楽しみです。

まとめ

まとめです。

・フランス・アルザス地方とドイツはライン川を挟んでお隣に位置するため、ワインにも共通する所がある。

・アルザス、ドイツ共に冷涼であり、さまざまな環境要因や対策により、ブドウを完熟させ、素晴らしいワインを造っている。

・アルザスはヴォージュ山脈により偏西風から守られるため、雨が少なく、有機栽培を行う生産者が多い。

・ドイツは川沿いにブドウ畑が広がり、川面の反射光の熱や空気の流れにより霧からブドウが守られている。

・アルザスとドイツの最良畑は急斜面にあり、日照量の確保、夏が多雨のドイツは、斜面が雨を流す。

・急斜面の畑は機械が入れないため、大変な手作業となり、作業員の費用もかかる。

・アルザス、ドイツ共に耐寒性のあるリースリングが多く栽培されている。

・寒いドイツでは、完熟したブドウが重宝され、甘口ワインが主流だったが、今は辛口・中辛口のワインが増えている。

・ドイツは貴腐菌を利用して上質なデザートワインを造る。

アルザスとドイツの共通する風土と異なる風土、どのようにワインに表現されているのでしょうか?

10/7に飲み比べてみましょう!

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この記事を書いた人

CAMOS TOKYOスタッフのNAOです。
【JSA認定ワインエキスパート / WSET LEVEL3 / チーズプロフェッショナル】
ワインに興味はあるけど、難しそうだからちょっと…という方がワインの世界に飛び込むきっかけとなる記事 & ワイン会のお手伝いが出来ればと思ってます。

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